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2018年2月号 「舌縁部の違和感と口底部の腫瘤」
小村 健
Ken OMURA
総合東京病院 口腔外科 〒165-8906 東京都中野区江古田3-15-2
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図3 摘出した腫瘤と黄白色の割面
図1初診時の口底部写真
図5 再初診時の口腔内写真。自力では閉口できない状態
図2MR画像(T2W1)

患者: 67歳、女性
主訴: 左側舌縁部の違和感と口底部腫瘤
既往歴: 高血圧症、胃炎
現病歴: 初診2ヵ月前より左側舌縁にひりひり感、ざらざら感を自覚したため、近医歯科を受診。歯の削合を受け、舌の違和感はやや改善した。その後、左側口底部の腫瘤に気づき、近医耳鼻科を受診したが、異常なしと診断された。しかし、その後も舌の違和感と口底部の腫瘤が消失しないため、当科を受診した(図1)。
現症: 体格中等度、栄養状態は良好であった。左側舌縁に器質的な異常所見や知覚異常は認められなかった。左側口底前方部に径0.8p大、弾性硬、類球形、可動性、無痛性の腫瘤を触知した。左側舌下小丘のワルトン管開口部からは無色透明な唾液の排泄を認めた。なお、顎下腺や頸部リンパ節に腫脹はなく、その他の全身症状も認めなかった。
臨床検査所見: 血液検査において、総蛋白 7.1g/dL、AST 32U/L、ALT 22U/L、アミラーゼ 101 U/L、CRP 0.04r/dL、白血球数 4,440/μL、血色素量13.2g/dLであった。また、口腔細菌検査において真菌は同定されなかった。
画像所見: MR画像(T2W1:図2)にて、左側舌下腺内に1.4×1.4×1.0p大の境界明瞭、辺縁は比較的整の腫瘤を認め、腫瘤の中心部の一部には低信号の領域が認められた。
最も疑われる疾患名は?
  1.唾石症
  2.ラヌーラ
  3.舌下腺炎
  4.舌下腺腫瘍
ANSWER
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