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2021年5月号 「突然の口唇腫脹」
長谷剛志 Takashi HASE
公立能登総合病院 歯科口腔外科
〒926-0816 石川県七尾市藤橋町ア部6-4番地
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図1 初診時の顔貌写真
                  図1 初診時の顔貌写真
図2 初診時のパノラマX線写真
図2 初診時のパノラマX線写真
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患者: 55歳、女性
主訴: 歯科医院から帰宅後に突然、口唇が腫れてきた。
現病歴: 20XX年11月、右下顎臼歯部の歯痛を自覚し、近在歯科医院を受診。lu2の歯根膿瘍と診断され、メスにて切開・排膿処置が施行された。その後、歯科医院から帰宅すると口唇が腫脹してきたため、当科に紹介受診となった。
家族歴: 患者の子ども(第二子)に温熱性蕁麻疹(長風呂により掻痒感を伴う紅斑が出現)。両親、兄弟に特記事項なし。
既往歴: 3年ほど前、四肢および陰部の腫脹を何度か繰り返したことがある。しかし、毎回自然消退するため、病院を受診したことはない。
内服薬: なし
アレルギー: 過去に食物や薬剤によるアレルギー歴はない。
現症:
全身初見; 体格は中肉中背。体温は36.6℃で、全身倦怠感なし。四肢・体幹に発疹や紅斑などは認められなかった。
口腔所見; 口唇に無痛性の腫脹が認められた(図1)。口腔内は、rd5に歯肉の切開痕と圧痛がみられた。しかし、歯の打診痛や動揺はみられなかった。
パノラマX線所見; rd5根尖に透過像が認められる(図2)。
臨床検査所見: 白血球数 9,000/μL(好中球:70.2%、好塩基球:0.3%、好酸球:1.7%、リンパ球:23.5%)、CRP 0.13mg/dL。
最も疑われる疾患名は?
1.蜂窩織炎
2.皮下気腫
3.口唇ヘルペス
4.遺伝性血管性浮腫
ANSWER
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