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2021年07月号 「多発性のアフタ性口内炎」
雨河茂樹 Shigeki AMEKAWA
市立池田病院 歯科口腔外科 〒563-8510 大阪府池田市城南3-1-18
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図1 初診時の口腔内写真(口蓋)
図1 初診時の口腔内写真(口蓋)
図2 同、口腔内写真(下顎歯肉)
図2 同、口腔内写真(下顎歯肉)

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患者: 78歳、女性
初診: 20XX年9月
主訴: 口腔咽頭部の疼痛
既往歴: クローン病(69歳)寛解状態で維持療法中、血管攣縮性狭心症(77歳)、鉄欠乏性貧血(78歳)。
家族歴: 兄が心筋梗塞、脳梗塞
アレルギー歴: 特記事項なし
現病歴: 初診5日前から39℃の弛張熱があり、口腔および咽頭痛が著明で摂食困難となったため、近医内科を受診した。同院にて抗菌薬の処方を受けるも改善がないため、精査加療を目的に当科を紹介受診した。
現症:
全身所見; 身長152cm、体重47sで栄養状態は良好。体温は36.8℃であったが、倦怠感が著明であった。腹痛、下痢、外陰部症状、眼症状、皮膚症状などは認めなかった。
口腔外所見; 顔貌は左右対称で顔色はやや青白色、眼瞼結膜は軽度貧血を呈しており、眼球結膜に黄疸を認めなかった。頸部リンパ節の腫脹は認めなかった。
口腔内所見; 軟口蓋、両側頬粘膜、下顎歯肉に径0.5〜2mm大のアフタ性潰瘍および小疱疹を散在性に多数認めた。周囲粘膜は発赤し、自発痛、接触痛があった(図1、2)。
血液検査所見; 白血球数 79.4×102/μL、赤血球数 255×104/μL、Hb 8.1g/dL、MCV 96.5fL、MCH 31.8Pg、MCHC 32.9%、Alb 3.0g/dL、CRP 3.2mg/dL、HSV(CF)32倍、VZV(CF) 4倍であり、正球性貧血、低栄養、CRP高値、HSV抗体高値であった。
 
最も疑われる疾患名は?
1.ベーチェット病
2.Plummer-Vinson症候群
3.クローン病
4.ヘルペス性口内炎
ANSWER
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