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2021年7月号 「左側舌縁部の無痛性腫瘤」
藥師寺 孝1)Takashi YAKUSHIJI 山田健太郎2)Kentaro YAMADA
1)独立行政法人国立病院機構 高崎総合医療センター 歯科口腔外科
2)東京都・リッツ歯科・口腔クリニック
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図1初診時の口腔内写真。左側舌縁部に拇指頭大の無痛性腫瘤を認めた(矢印)
図1 初診時の口腔内写真。左側舌縁部に拇指頭大の無痛性腫瘤を認めた(矢印)
図2 初診時のMR画像。左側舌縁部に15×11mm大の結節性病変を認め、T1強調画像で筋と同等の信号強度(矢印)であった。T2強調画像では、周囲に低信号域を伴う高信号領域(矢印)を認めた
図2 初診時のMR画像。左側舌縁部に15×11mm大の結節性病変を認め、T1強調画像で筋と同等の信号強度(矢印)であった。T2強調画像では、周囲に低信号域を伴う高信号領域(矢印)を認めた
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患者: 67歳、女性
主訴: 左側舌縁部にしこりがある
既往歴: 高血圧症、糖尿病。糖尿病については、近医内科で内服加療していたが、数ヵ月前より自己判断により内服を中止していた。
現病歴: 舌の違和感を主訴に近歯科医院を受診したところ、左側舌縁部に腫瘤病変を触知したため、精査加療目的に当科紹介となった。
現症:     全身所見; 体格中等度、栄養状態良好。
口腔外所見; 顔貌左右対称、顎下および頸部リンパ節の腫大は認められなかった。
口腔内所見; 左側舌縁部に拇指頭大、弾性やや硬、表面健常色の腫瘤を触知した(図1)。腫瘤は圧痛がなく、可動性を認め、波動は触知されなかった。その他、舌を含めた口腔粘膜に器質的疾患は認めなかった。
画像所見:   MR画像; 左側舌縁部に15×11mm大の結節性病変を認め、T1強調画像で筋と同等の信号強度、T2強調画像で周囲に低信号域を伴う高信号領域を認めた(図2)。
臨床検査所見: 白血球数6,000/μL、赤血球数415×104/μL、Hb13.3g/dL、血小板数18.7×104/μL、血糖値351mg/dL、HbA1c11.1g/dL、CRP 0.4mg/dL、クレアチニン 0.65mg/dL、血清尿素窒素 20.7mg/dLで、糖尿病のコントロール状態は不良であった。
最も疑われる疾患名は?
1.膿瘍
2.脂肪腫
3.神経鞘腫
4.類皮嚢胞
ANSWER
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