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Q&A
経営 (2013年6月号)
Q セミナー参加の費用負担
●当院に在籍するスタッフに、職種を問わず、外部で開催されているセミナーや講習会に参加した場合には費用を医院で負担したいと思います。ただ、何もかもすべて負担するのがよいのか、何らかの基準に合うものに関してのみ負担するのがよいのか、セミナー参加にあたり注意すべき点があれば教えてください。
──栃木県・S歯科クリニック
A
  外部セミナーに参加し、新たな技術や知識、あるいは刺激を得てくることは非常に大切なことです。参加したいセミナーがあれば申し出てよいことにしていたとしても、スタッフ自ら、なかなか積極的にセミナー参加を申し出てくることがありません。先生としても必要性を感じ、医院にとってプラスになると判断されるのであれば、前向きに取り組みたいところです。
  医院で費用を負担する場合は、経費として扱われるものです。先生の指示に基づいて、主任やチーフ格のスタッフが医院の代表として赴く場合には、基準を問わずセミナーに参加することでよいと思います。
  一方で、スタッフ自らセミナーを見つけ、参加したい意思を伝えてきた場合には、先生の診療方針に沿った内容のものであるかを判断する必要があります。
  今現在精力的に取り組んでいる分野や、今後新たに取り入れていこうとする分野であれば、セミナーの内容が非常に意義のあるものとなりますが、医院の方針とはまったく異なる内容のものであれば、参加を許可しないことも必要です。
  参加を認めるか否かを判断するために、スタッフから事前に要望書を提出してもらうようにします。セミナーの内容やねらい、あるいはどういった講師が予定されているかといったことから、日程や費用等も記載するようにします。
  日程については、診療への影響や他のスタッフへの負担が大きく生じないかどうかを判断するものですし、講習費用については、毎回必ず全額を負担するということでなくても、一部あるいは一定額までは負担する等ということを検討します。
  なお、費用負担の範囲としては、セミナー費用の他に、往復の交通費、宿泊を要する場合は宿泊代、及び日当などがあります。今後、積極的にセミナー参加を認めようとされるのであれば、スタッフ全員に共通する出張旅費規定を定めておくとよいでしょう。
  セミナー参加後には、関係するスタッフを集めて報告会を行います。その際、誰がどういった内容のセミナーを受けてきたのかを、スタッフ全員には事前に伝えるようにします。また、セミナーを受けたスタッフも、報告会に向けて、内容をまとめたレジュメを作成するように指導します。
  報告会のねらいは、あくまでも一人が習得してきた内容の共有化ですから、内容について、いろいろな意見が交わされることは大いに結構です。医院でどのように活用できるか、どのような体制で取り組むことができるかを話し合えるとよいですし、ミーティングが積極的に進むことに力を注いでください。
  何か一つでも医院にとってプラスになる内容があると思いますし、たくさんの話をしていくことで、スタッフが自然と自分たちのものにアレンジしながら取り組むようになります。
  医院が負担する費用が少なからず発生するものですから、スタッフにも真剣に参加してもらわなければなりません。参加に向けたスタッフの心構えや、終了後の報告会への意識など、先生からのスタッフに対する事前準備も大切な要素です。

門田 亮デンタル・マネジメント・コンサルティング

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