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Q&A
経営 (2014年11月号)
Q スタッフ管理者の方向性とポイント
●当院には、歯科衛生士、歯科助手、受付を合わせて5名のスタッフがおります。とくに主任やリーダー等といった役職を決めておらず、院長である私がすべてのスタッフ管理を行っています。今後も私が行う予定ですが、強く指示を出す方法がよいのか、あるいは、院長とスタッフの垣根を低くして、意見を出しやすくする雰囲気作りを目指すのがよいのか、接し方を迷うことがあります。スタッフを管理するうえでポイントとなることがあればご教示ください。
──青森県・Tデンタルクリニック
A
  日々安定した状況で診療を行うためには、スタッフの状態を把握し、また、一定の規律に則って業務を安定的に進める必要があります。そのためには、院内のルールが必要ですが、院長の考え方や方針が基本であったり、一つ一つの業務をどのように進めていくかという仕組みが土台となります。
  院長の考え方や方針をスタッフ全員に浸透させるためには、朝礼や終礼を通じて折に触れ伝えていくことになりますが、業務の仕組み作りに関しては、実際に業務を行うスタッフ間で問題点を出しながら解決していくことになるでしょう。
  また、お互いが協力して業務を遂行するにあたって、スタッフ同士の人間関係が良好であることが大切です。スタッフのなかには、調子が上がらないといった日もあるでしょう。スタッフ自らしっかりと体調をコントロールしながら業務を行う必要がありますが、そうした場合でも、院長が常日頃からスタッフを注視することで、スタッフ同士が助け合える雰囲気が作られていくものでもあります。
  一方で、院長が強力な指示のもとに医院を統率し、強いリーダーシップを発揮して指示を出さなければならないときがあります。患者さんに対して緊急性を要する場合など、待ったなしの状況では、院長からの命令として、的確に指示を出せるようにしておかなければなりません。また、指示に対してすぐに対応できるように、スタッフも勉強会やミーティング等で話し合いをして準備しておくことが大切です。
  患者さんへの対応の仕方に不備があった場合等には、医院の考え方を再認識するために、厳しく指導することも必要です。時には命令口調で接し、院内に緊張感をもたせることも必要でしょう。患者さんへ直接影響が及ぶこと、金銭に関すること、スタッフの処遇や人員構成に関すること等は、医院を運営するうえでも極めて重要な問題ですから、院長主導による強力なリーダーシップのもとに進めていくとよいでしょう。
  また、スタッフの意見を聴取しながら取り決めを行ったり、役割分担を決めたり、あるいは院内での勉強会の開催を企画することがあります。これらはスタッフからの意見をもとに作り上げていくとよいでしょう。そのためには、院長から積極的に意見を求める等の工夫が必要です。スタッフにとって院長から意見を求められるということは、働く意欲やモチベーションの維持にも大きく関与します。
  院長が言わずとも、スタッフ自ら新たな提案が出される等の積極性を待ちたいところです。しかし、むしろ院長から頼りにされることで認められたという意識が芽生えるほうが、長くやる気を維持することに繋がるものです。自ら医院の運営に携わっているという意識が働くうえでの安心感を生み、徐々に積極性へと繋がっていきます。
  毎日をほぼ変わらぬスタッフで過ごすなかで、厳しく接しなければならない場合や、一緒に問題解決に取り組む場合など、さまざまあります。先生は考えや方針に信念をもち、自信をもってスタッフと接することが大切だと思います。

門田 亮デンタル・マネジメント・コンサルティング

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