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Q&A
経営 (2016年2月号)
Q 採用時に注意すべき人材の見極め方
●新たにスタッフを採用しても、出勤日に来なかったり、数日の勤務後に無断欠勤が続き、挙げ句連絡が取れなくなります。最近はその傾向が強く、頻繁に同じようなことが起きました。当院は、スタッフ数が5名以上なので厚生年金に加入しています。採用後に社会保険の手続きをしては喪失の手続きを行うという、たいへん煩雑な作業も増えてしまいます。新人スタッフを採用する際に、無断退職のリスクを軽減する方法はないでしょうか。
──兵庫県・Sデンタルクリニック
A
  新しいスタッフを採用しても、出勤しない、突然来なくなり連絡が取れなくなることは少なからず生じてしまいす。応募者の責任感がないという一言に尽きますが、採用環境が改善し、求人数が増えるほど、こういったことが増えてきます。応募者にとっては選択肢が増えるため、よりよい条件を得られやすい環境にあり、自分の意にそぐわない職場は軽視されがちです。
  正社員を希望して応募してきたとはいえ、仕事に就くことの責任感も十分でないまま、面接対応のスキルばかりを身に着け、簡単に採用を勝ち取る応募者もいます。そういう人は、「働いてみたけど肌に合わない」「こんな職場を求めているのではなかった」と感じれば、容易に切り捨てて次の職場へと向かっていってしまうのでしょう。医院にとっては迷惑極まりない話ですし、最後に一言言うにも、姿を見せないためにそれも叶いません。そこで、いくつかの対応策を挙げます。
1.採用面接の強化
  面接時は、これまでの経歴や採用後の意欲に注目が行きがちです。「いろいろな経験をしてきたから大丈夫」「意欲があるからよい人材」との見方をしがちですが、過去に経験したものに対する気持ちのもち方を、つぶさに聞くことが重要です。「感動したことはどういったことか」「心に残る出来事は何か」「大笑いしたこと、悲しかったことは何か」など、自らを振り返らなければ答えられない質問を投げかけます。面接をうまく切り抜けて採用を得ようとする軽い気持ちであれば、回答は薄いものになり、自信をもった答えが難しくなる場合が多いです。浮ついた気持ちの有無を判断する1つの材料となります。
2.医院も選ばれる側
  面接では、スタッフに対してどういう考え方で雇用を行っているかという医院の方針を、より明確に伝えることが大切です。長期的採用に限定するのであれば、その旨を伝える必要があります。意にそぐわなければ、応募者自らが辞退してくる場合もありますが、医院側も応募者に選ばれているという意識をもち、都合よく採用できるものではないと考えておく必要があります。
3.疎外感を与えていないか
  採用に至り、無事に勤務を開始した後は、新人スタッフが疎外感を感じないように配慮します。とくに、医院の規模が大きくなるとスタッフの人数も多くなり、きめ細かいところまで目が行き届かなくなることがあります。よほど物怖じしない人でないかぎり、でき上がった人間関係のなかに、1人で入り込んでいくことは勇気がいるものです。勤務後には、「勤務してみてどうだったか」「困ったことはなかったか」など、数人のスタッフで声をかけるように意識し、新人スタッフの不安や心配を軽減することに力を注いでください。
  初めて会う人を、数分の面接で判断することは難しいものです。医院の方針や考えにそぐわないと感じられる人材は、最初から採用しないという意思決定も、時として必要な場合があります。

門田 亮デンタル・マネジメント・コンサルティング

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